アルマン・ルソー
ドメーヌ・アルマン・ルソーは、20世紀初頭、アルマン・ルソー (Armand Rousseau) によって設立されました。アルマンは、ジュヴレ・シャンベルタンの地に家族が所有していたわずかなブドウ畑を活用し、ワイン造りをスタートしました。
彼は畑を徐々に拡大し、特級畑(グラン・クリュ)や1級畑(プルミエ・クリュ)を獲得。こうしてドメーヌの基盤が築かれました。第二次世界大戦後、息子であるシャルル・ルソー (Charles Rousseau) が事業を引き継ぎ、ドメーヌを世界的に有名なワインブランドへと成長させました。現在はシャルルの孫、エリック・ルソー (Eric Rousseau) が指揮を執り、家族経営の伝統を守りながら、ブルゴーニュの最前線で活躍しています。
アルマン・ルソーの最大の魅力は、その類まれな畑のポートフォリオにあります。ジュヴレ・シャンベルタンを中心に、ブルゴーニュでも最高級とされるグラン・クリュの畑を多数所有しており、それぞれが特有のテロワールを持つ逸品を生み出しています。
シャンベルタン (Chambertin)
ブルゴーニュの中でも最も名高い特級畑のひとつ。ルソーのシャンベルタンは、比類のないエレガンスと力強さを兼ね備えており、長期熟成によりさらにその真価を発揮します。
シャンベルタン・クロ・ド・ベーズ (Chambertin Clos de Bèze)
シャンベルタンに隣接する特級畑。より華やかで芳醇な香りを持ち、シルクのようなテクスチャが特徴です。
シャルム・シャンベルタン (Charmes-Chambertin)
より親しみやすく、若いうちから楽しめるグラン・クリュでありながら、複雑な構造も備えています。
マジ・シャンベルタン (Mazy-Chambertin)
豊かな果実味とスパイス感が特徴的で、力強いワイン。
クロ・サン・ジャック (Clos Saint-Jacques)
ジュヴレ・シャンベルタンの1級畑の中でも最上級の評価を受けており、特級に匹敵する品質と評価を持っています。
リュショット・シャンベルタン (Ruchottes-Chambertin)
フローラルな香りとミネラル感を備えたエレガントなワインを生み出します。
アルマン・ルソーのワイン造りは、伝統と革新の絶妙なバランスによって成り立っています。
有機農法の導入
畑の管理には自然に配慮した方法が採用されており、有機農法を実践することで土壌とブドウ本来の特性を守っています。
低収量の厳守
収量を徹底的に制限することで、ブドウの凝縮感と高い品質を確保しています。
自然酵母を用いた発酵
自然の酵母を使って発酵を行い、テロワールのニュアンスを最大限に引き出します。
新樽の使用
グラン・クリュのワインには、50~100%の新しいフレンチオーク樽を使用し、ワインに複雑さと洗練された風味を加えています。
熟成の時間
長期熟成を経ることで、ワインの深みと複雑さが増し、真のブルゴーニュの魅力を楽しめるようになります。
ワインの特徴
アルマン・ルソーのワインは、繊細さと力強さ、そして驚くべき透明感が特徴です。各畑の個性が明確に表現されており、長期熟成を経たワインはトリュフやスパイス、熟した果実、土のニュアンスなど複雑な香りが広がります。また、シルクのような滑らかな舌触りと長い余韻が、飲む人を魅了します。
アルマン・ルソーのワインは、ブルゴーニュのワイン市場で常にトップクラスの評価を受けています。その稀少性と卓越した品質から、世界中の愛好家やコレクターの間で非常に高い需要があります。特にシャンベルタンやクロ・ド・ベーズなどのグラン・クリュはオークション市場でも高額で取引されることが多く、ブルゴーニュワインの頂点とされています。
ドメーヌ・アルマン・ルソーは、何世代にもわたって家族が守り続けてきた伝統とテロワールへの敬意が詰まったワインを生み出しています。初心者から熟練した愛好家まで、誰もがその特別なワインの魅力に心を奪われることでしょう。ジュヴレ・シャンベルタンの誇りともいえるルソーのワインは、まさにブルゴーニュワインの黄金標準と言える存在です。
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